Amazonアカウント二段階認証設定手順 AuthenticatorアプリとSMS認証
「認証強化マニュアル」へようこそ。本記事では、Amazonアカウントにおける二段階認証(2FA: Two-Factor Authentication、多要素認証(MFA: Multi-Factor Authentication)とも呼ばれます)の設定手順を詳しく解説します。Amazonアカウントは、購入履歴や支払い情報、住所などの重要な個人情報が含まれるため、不正アクセスから保護することが極めて重要です。二段階認証を設定することで、仮にパスワードが漏えいしても、第二の認証要素がなければログインできなくなり、セキュリティを大幅に強化することができます。
Amazonアカウントの二段階認証(MFA)設定の重要性
Amazonアカウントで二段階認証を設定する最大のメリットは、セキュリティの強化による安心感です。もしあなたのAmazonアカウントのパスワードが何らかの原因で第三者に知られてしまったとしても、二段階認証が有効になっていれば、パスワードだけではログインできません。
ログイン時には、パスワードに加えて、スマートフォンに届く確認コードや、認証アプリ(Authenticatorアプリ)に表示されるコードの入力が求められます。これにより、不正ログインのリスクを大幅に低減し、個人情報やクレジットカード情報の漏洩を防ぐことができます。設定に多少の手間はかかりますが、それ以上のメリットがあるため、ぜひ設定を検討してください。
Amazonアカウントの二段階認証 設定手順
ここでは、Amazonアカウントで二段階認証を有効にするための具体的なステップを解説します。今回は、主要な認証方法であるAuthenticatorアプリとSMS認証の両方について触れていきます。
STEP 1: Amazonアカウントの「ログインとセキュリティ」ページにアクセス
まず、Amazonのウェブサイトにアクセスし、ログインしてください。
- Amazonのトップページに移動します。
- 画面右上の「アカウント&リスト」にカーソルを合わせるか、クリックします。
- 表示されるメニューから「アカウントサービス」を選択します。
- アカウントサービスページ内で、「ログインとセキュリティ」をクリックします。
[ここにAmazonアカウントサービス画面のスクリーンショットを挿入] [ここにログインとセキュリティ画面へのリンク(またはその画面の一部)のスクリーンショットを挿入]
STEP 2: 二段階認証(2段階認証)の設定を開始
「ログインとセキュリティ」ページに移動すると、アカウントに関する様々な設定項目が表示されます。
- 「2段階認証設定」の項目を探し、「編集」または「有効にする」ボタンをクリックします。
- 二段階認証の概要説明が表示される場合があります。内容を確認し、「次に進む」ボタンをクリックして設定プロセスを開始します。
[ここに2段階認証設定の「編集」または「有効にする」ボタンがある画面のスクリーンショットを挿入]
STEP 3: 主要な認証方法の選択と設定(Authenticatorアプリを推奨)
Amazonでは、主にAuthenticatorアプリと電話番号(SMS)の2種類の認証方法を選択できます。ここでは、セキュリティ強度が高く推奨されるAuthenticatorアプリを最初に設定する方法を解説します。
3-1. Authenticatorアプリを準備する
まだお持ちでない場合は、以下のいずれかのAuthenticatorアプリをスマートフォンにインストールしてください。
- Google Authenticator
- Microsoft Authenticator
- Authy
3-2. 認証アプリによるコードの取得を設定する
- Amazonの画面で「認証アプリ」を選択し、「次に進む」をクリックします。
- 画面にQRコードが表示されます。 [ここにQRコードが表示されたAmazonの画面のスクリーンショットを挿入]
- スマートフォンでAuthenticatorアプリを起動し、新しいアカウントを追加するオプション(多くの場合「+」ボタン)をタップします。
- 「QRコードをスキャン」を選択し、Amazonの画面に表示されているQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ります。
- 注意点: QRコードが読み取れない場合は、Amazonの画面に表示されている手動設定用のキー(シークレットキー)をAuthenticatorアプリに直接入力することも可能です。
- アプリにAmazonアカウントが追加され、6桁の確認コード(ワンタイムパスワード)が表示されます。このコードは一定時間ごとに更新されます。
- Amazonの画面に戻り、Authenticatorアプリに表示された6桁の確認コードを「コード」欄に入力し、「コードを検証し、次に進む」をクリックします。
[ここにAuthenticatorアプリに表示されたコードをAmazonの画面に入力する箇所のスクリーンショットを挿入]
STEP 4: バックアップ認証方法の追加(電話番号によるSMS認証)
Amazonは、Authenticatorアプリが利用できない場合に備えて、バックアップの認証方法を設定することを強く推奨しています。ここでは、電話番号によるSMS認証を追加する手順を解説します。
- Authenticatorアプリでの設定が完了すると、次のステップとして「バックアップ認証方法を設定する」画面が表示されます。
- 「電話番号」を選択し、確認コードを受信する電話番号を入力します。
- 注意点: 携帯電話番号は、ご自身のスマートフォンで確実に受信できるものを入力してください。
- 「コードを送信」をクリックします。
- 入力した電話番号のSMS(ショートメッセージサービス)に6桁の確認コードが届きます。
- Amazonの画面に戻り、SMSで届いたコードを「コード」欄に入力し、「コードを検証し、次に進む」をクリックします。
[ここにバックアップ認証方法として電話番号を入力する画面のスクリーンショットを挿入] [ここにSMSで届いたコードを入力する画面のスクリーンショットを挿入]
STEP 5: バックアップコードの取得と保管
二段階認証が設定された後、Authenticatorアプリも電話番号も利用できない緊急事態に備え、Amazonは「バックアップコード」を提供しています。これは一度だけ利用できる使い捨てのコードです。
- バックアップ認証方法の設定後、「コードを生成」という項目または類似のボタンが表示される場合があります。
- 表示されたバックアップコードを必ず安全な場所に保管してください。印刷して物理的に保管するか、信頼できるパスワードマネージャーに保存することをお勧めします。スクリーンショットでの保存は、デバイスの紛失や盗難時に情報が漏洩するリスクがあるため推奨されません。
- 注意点: バックアップコードは、二段階認証手段が全て利用できなくなった場合にのみ使用してください。紛失するとアカウントにログインできなくなる可能性があります。
[ここにバックアップコードが表示された画面のスクリーンショットを挿入]
STEP 6: 二段階認証設定の完了と確認
すべての設定が完了すると、二段階認証が有効になった旨の確認メッセージが表示されます。
- 「2段階認証設定が有効になりました」といったメッセージが表示されていることを確認します。
- 任意で「このデバイスではコードの入力を要求しない」にチェックを入れることができます。これは、頻繁に利用する信頼できるデバイス(ご自身のPCなど)で、30日間は二段階認証をスキップする設定です。公共のPCや他人のデバイスではチェックを入れないでください。
- 「設定を完了する」または「完了」ボタンをクリックします。
これでAmazonアカウントの二段階認証設定は完了です。次回ログイン時からは、パスワード入力後にAuthenticatorアプリまたはSMSによる確認コードの入力が求められるようになります。
よくある質問 (FAQ)
Q1: 設定後、Amazonアカウントへのログイン方法はどう変わりますか?
A: パスワードを入力した後、登録したAuthenticatorアプリに表示されるコード、または登録した電話番号にSMSで届くコードの入力が求められるようになります。この追加のコードを入力することで、初めてログインが完了します。
Q2: 複数のデバイスでAuthenticatorアプリを設定できますか?
A: はい、可能です。初回設定時に表示されたQRコードまたは手動設定用のキーを、複数のAuthenticatorアプリで読み取ることで、複数のデバイス(例:スマートフォンとタブレット)で同じAmazonアカウントの確認コードを生成できます。ただし、管理の手間が増えるため、信頼できる2台程度のデバイスに留めることを推奨します。
Q3: バックアップコードはいつ、どのように使えば良いですか?
A: バックアップコードは、スマートフォンを紛失したり、電話番号を変更したりして、通常の認証方法(AuthenticatorアプリやSMS)が使えなくなった場合にのみ使用します。ログイン時に「別の方法でログイン」などのオプションを選択し、バックアップコードの入力が求められた際に、保管しておいたコードのいずれか一つを入力します。一度使用したコードは無効になります。
Q4: 「このデバイスではコードの入力を要求しない」とは何ですか?
A: Amazonのウェブサイトにログインする際に表示されるこのオプションにチェックを入れると、その特定のデバイス(PCやスマートフォン)からは、次回以降30日間は二段階認証の確認コードの入力が不要になります。これは、ご自身が常に利用する信頼できるデバイスでの利便性を高めるための機能です。公共の場所にあるPCや、共有しているデバイスではこのオプションを使用しないでください。
トラブルシューティング
Q1: AuthenticatorアプリにAmazonアカウントが追加できません。
- 原因: QRコードの読み取りが不十分であるか、手動入力のキーを誤入力している可能性があります。
- 対処法:
- Authenticatorアプリを最新バージョンにアップデートしてください。
- スマートフォンのカメラがQRコードを正確に捉えているか確認し、再度スキャンを試みてください。
- QRコードの下に表示される手動設定用のキーをコピーし、Authenticatorアプリに手動で正確に入力してみてください。入力時にはスペースなどが入らないよう注意してください。
- 一度Amazonの設定画面を閉じ、再度二段階認証の設定プロセスを開始してみてください。
Q2: SMS確認コードが届きません。
- 原因: 登録した電話番号が誤っている、通信環境が悪い、またはSMSの受信設定に問題がある可能性があります。
- 対処法:
- Amazonに登録した電話番号が正しいか再度確認してください。「ログインとセキュリティ」ページから電話番号を編集できます。
- スマートフォンの電波状況が良い場所で再試行してください。
- SMSの受信拒否設定など、スマートフォンの設定を確認してください。特定の番号からの受信を拒否していないか、迷惑メールフォルダに入っていないかなども確認します。
- それでも届かない場合は、時間をおいて再度コードを送信するオプションを試すか、Authenticatorアプリでの認証に切り替えることを検討してください。
Q3: スマートフォンを紛失・機種変更した場合、Authenticatorアプリはどうすれば良いですか?
- 紛失の場合:
- バックアップコードを使用: 事前に保存しておいたバックアップコードを使ってAmazonアカウントにログインします。ログイン後、古いAuthenticatorアプリの登録を削除し、新しいデバイスで再設定します。
- サポートへの連絡: バックアップコードも利用できない場合は、Amazonカスタマーサービスに連絡し、本人確認を経て二段階認証を一時的に無効にしてもらう必要があります。
- 機種変更の場合:
- 旧端末が使用可能な場合: 旧端末のAuthenticatorアプリでQRコードまたは手動キーを表示させ、新端末のAuthenticatorアプリでこれを読み取って設定を移行します。
- 旧端末が使用できない場合: バックアップコードを使用するか、Amazonカスタマーサービスに連絡して二段階認証を解除し、新しい端末で再設定してください。Authyのように、クラウドバックアップ機能を持つAuthenticatorアプリを利用していれば、比較的に容易に移行できる場合があります。
Q4: バックアップコードを紛失しました。どうすれば良いですか?
- 対処法: バックアップコードを紛失した場合でも、AuthenticatorアプリやSMS認証が利用できる場合は問題ありません。ログイン後に「ログインとセキュリティ」の設定ページから、新しいバックアップコードを再生成できます。ただし、すべての認証手段が利用できない状況でバックアップコードも紛失している場合は、Amazonカスタマーサービスに連絡し、本人確認を行う必要があります。
まとめ
本記事では、Amazonアカウントの二段階認証を、AuthenticatorアプリとSMS認証の両方を活用して設定する手順を解説しました。初期設定には少し手間がかかるかもしれませんが、一度設定を完了すれば、あなたのAmazonアカウントは不正アクセスからより強力に保護され、安心してサービスを利用できるようになります。
セキュリティは一度設定すれば終わりというものではありません。定期的に設定内容を確認し、もし利用している認証アプリやデバイスに変更があった場合は、速やかに設定を更新することをお勧めします。本記事が、あなたのAmazonアカウントのセキュリティ強化の一助となれば幸いです。